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【石平のChina Watch】習近平「核心擁立劇」の落とし穴

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【石平のChina Watch】
習近平「核心擁立劇」の落とし穴

アジアインフラ投資銀行の開業式典で、あいさつする中国の習近平国家主席=今年1月、北京の釣魚台迎賓館(共同) アジアインフラ投資銀行の開業式典で、あいさつする中国の習近平国家主席=今年1月、北京の釣魚台迎賓館(共同)

 したがって、上述の各地方トップからの「核心擁立発言」は結局、習氏が策動した自分自身への「核心擁立運動」と見てよいと思う。実際、習氏は1月29日の党会議で「核心意識の増強」をことさらに強調しているが、それは当然、各地方のトップに態度表明を促すための「号令」であったろう。

 しかし、地方からの「核心擁立運動」を促そうとすることは、逆に言えば、習氏が党中央からの「擁立」を得ていないことの証拠だ。実際、この原稿を書いている23日現在、党の政治局委員・常務委員の中で、「習総書記が核心だ」との言葉を使った人は一人もいない。地方幹部たちの熱烈な「擁立発言」とは裏腹に、肝心の党中央は意味深長の沈黙を保ったままである。

 地方の党委書記の何人かは政治局員でもある。北京市書記の郭金龍氏、上海市書記の韓正氏、重慶市書記の孫正才氏、広東省書記の胡春華氏だ。しかし、先月中旬から現在に至るまで、彼らの誰一人としても、習総書記のことを「核心」と明確に位置づけてそれを「支持」するような発言をしていない。

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