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【産経抄】東大は暫定王者か 2月12日

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【産経抄】
東大は暫定王者か 2月12日

 「東大に入る頭脳を持ちながらひとりを指して〈死ね〉と言ふなり」。若手歌人のアンソロジー『桜前線開架宣言』(山田航(わたる)編著、左右社)で、恐ろしい歌を見つけた。作者の大松達知(おおまつ・たつはる)さんは、英語教員だという。

 ▼「東大に進みてゆきし生徒来て暫定王者とみづからを言ひき」。この作品には、共感を覚える東大生も少なくないはずだ。日本一難しい入学試験を突破して、とりあえず人生のレースで優位に立った、自負と安堵(あんど)がにじみ出ている。

 ▼もっとも、東大が求めているのは、そんな秀才だけではない。世の中をひっくり返す可能性を秘めた、「とんがった」人材である。今年から初めて推薦入試を導入した、一番の理由だろう。

 ▼ある工学部の合格者は、ピアノコンクールで全国優勝を果たし、大学ではスポーツ科学を学んで、音楽教育に生かしたいという。科学オリンピックの金メダリストや米国での留学体験をアピールする高校生もいた。確かに多士済々の顔ぶれである。もちろん、推薦入試の成果は、10年、20年先にならないと判断できない。

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