産経ニュース

【産経抄】2月7日

ニュース コラム

記事詳細

更新

【産経抄】
2月7日

 米国セントルイスで行われた1904年の五輪に挿話がある。マラソンの米国代表、フレッド・ローツは20キロ過ぎでリタイアし、通りすがりの車に拾われゴールに向かった。残り8キロで車が故障すると、ローツは駆け出し先頭でテープを切っている。

 ▼子供だましのキセルはすぐばれた。「五輪からの永久追放」という高い授業料をローツは納めている。欲と連れだったところでろくな旅はないが、あまたの失敗から何も学ばず、甘い汁にありつこうと危険を冒す。愚かな人種がスポーツ界にはごまんといるらしい。

 ▼「大量の違法薬物を何年も服用させられた」。中国のサイトに掲載された手紙が物議を醸している。90年代に陸上の女子中距離界を席巻した「馬軍団」のエース、王軍霞さん(43)らが書いたという。王さんは、96年アトランタ五輪の5000メートル金メダリストである。

 ▼馬俊仁コーチが率いた軍団の神懸かった強さには、黒いうわさが絶えなかった。主力選手が2000年シドニー五輪の出場を取りやめた裏にはドーピングがあったとされ、暴露本も出ている。手紙が本物ならば、王さんが持つ2種目の世界記録もただでは済まない。

「ニュース」のランキング