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【正論】もしISが大量破壊兵器を手にしたら…テロリストに妥協の余地はないとなぜ分からぬか? 田久保忠衛(杏林大名誉教授)

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【正論】
もしISが大量破壊兵器を手にしたら…テロリストに妥協の余地はないとなぜ分からぬか? 田久保忠衛(杏林大名誉教授)

 ≪戦後日本の非力が鮮明に≫

 世界の安全保障に危険が生じたときに、われわれは自動的に米国の動きに目を向けるが、オバマ大統領に痛棒を加えたのはウォールストリート・ジャーナル紙の社説であった。「目を覚ましなさい。大統領閣下」と題するこの社説は事件の2日前にオバマ大統領がABC放送とのインタビューで、ISを「われわれは封じ込めた」と語ったのを徹底的にとがめた。

 さらに「オバマはタイミングを誤ったという人もいるが、実際はもっと悪い。発言は自分でそう信じているのか、あるいは少なくとも米国人にそのように考えさせようとしているのかのいずれかだ」と断じた。オバマ政権の対中東政策失敗の真因を突いている。

 いつもながら、テレビの解説を目にしてうんざりした。中東専門家による、パリの惨劇は米仏などのIS空爆が原因との説明だ。テロには妥協の余地は全くない。9・11事件に見られたように北大西洋条約機構(NATO)は集団的自衛権の行使に踏み切り、米国を引きずり込まないと事態はさらに深刻になる。国際社会の総力による対決だ。それにつけても、戦後続いている日本の非力はますます鮮明になってきた。(杏林大学名誉教授・田久保忠衛)

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