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【正論】米イージス艦南シナ海派遣の影にチラつくオバマ大統領の「抑制ドクトリン」 田久保忠衛(杏林大名誉教授)

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【正論】
米イージス艦南シナ海派遣の影にチラつくオバマ大統領の「抑制ドクトリン」 田久保忠衛(杏林大名誉教授)

 米軍が南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島で実施した「航行の自由作戦」は、力を背景にした現状変更を懸念する国々にとっては朗報に違いないが、ニュースを耳にした途端に感じた疑問を2つ挙げる。

 《刺激気にするホワイトハウス》

 第1は、一昨年11月に中国国防省がいきなり東シナ海に「防空識別圏」を設定したと発表した際の米政府による反応と、今回との相違だ。発表が行われたのは11月23日で、3日後の26日には米軍がB52戦略爆撃機2機を尖閣諸島の上空に飛ばした。ホワイトハウスはもちろん、ケリー国務、ヘーゲル国防両長官は「強い懸念」を表明し、動転した日本国民はどれだけ力強い思いをしたことか。

 中国による人工島の造成は一昨年から続き、カーター国防長官が人工島12カイリ以内に米海軍偵察機と艦艇を送ると述べたのは今年の5月だ。実行に移すまでに5カ月かかっている。間髪を入れぬ対応とは対照的だ。

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