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【主張】新国立の責任 これがけじめといえるか

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【主張】
新国立の責任 これがけじめといえるか

 計画の撤回で多額の費用が無駄になった責任はもちろん、招致の成功で膨らんだ国民の期待をしぼませ、五輪を負の印象に落とし込んだ責任はあまりに大きい。

 第三者委の報告を待たずとも、所管官庁の文科省と、事業主体のJSCにその責任があることは明白だった。この間、関係者がそろって責任逃れの発言を繰り返してきたことで、国民の五輪熱は冷める一方だった。

 「責任」の具体的対価は、給与の返納のみである。その額は下村氏が約90万円、山中伸一・前文科事務次官が約24万円、河野氏は約22万円だという。金額の多寡を問いたくはないが、これで国民の納得が得られるか。

 参院予算委で新国立の問題をめぐって下村氏の辞任を求められた際、安倍首相は「責任は私にある。五輪を成功させることで責任を果たしたい」と述べた。意気込みは結構だが、首相を最終責任者とすることは、本来の責任のありかをあいまいにさせる。

 新国立建設には依然、課題が山積している。前をきちんと向くために、厳しいけじめが必要だ。

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