産経ニュース

【正論】北の体制に近づく韓国の危うさ 筑波大学大学院教授・古田博司

ニュース コラム

記事詳細

更新

【正論】
北の体制に近づく韓国の危うさ 筑波大学大学院教授・古田博司

 8月に発生した南北挑発事件の協議は、同22日から25日未明まで断続的に約43時間にわたって行われ、無事合意に達した。取りあえず東アジアの平和にとってめでたいといえる。

 《交渉務めた左翼政権人脈》

 当日、韓国側の交渉代表は、大統領府の金寛鎮国家安保室長と、洪容杓統一相だった。前者には、盧武鉉左翼政権下で最も出世した高官だとの評価がある。当時の金章洙国防相の右腕として合同参謀本部議長の地位で尹炳世外交安保首席(現外相)とともに、2007年の盧武鉉・金正日首脳会談に関わった。上司の金章洙国防相は、尹炳世氏とともに大統領引き継ぎ委員に任命され、現政権では国家安保室長を経て中国大使になっている。

 もう一人の代表、洪容杓統一相は、10年末に朴槿恵大統領の母校・西江大学で発足した朴槿恵氏のシンクタンク「国家未来研究院」のメンバーで、尹炳世氏と同僚だった。朴槿恵政権では外交安保秘書を経て、現統一相となる。彼は南北経済協力の支持者で金大中・金正日首脳会談での「六・一五宣言」(緩やかな南北連邦統一案)を支持した学者として政権発足当初、保守陣営から起用を疑問視される声もあった。現政権の対北政策、「韓半島信頼プロセス」は尹炳世氏と洪容杓氏が中心となって作成されたものである。

「ニュース」のランキング