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【直球&曲球】野口健 ネパール大地震4カ月 取り残されたままの地域多い

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【直球&曲球】
野口健 ネパール大地震4カ月 取り残されたままの地域多い

 あの大地震から4カ月、再びネパールに戻ってきた。日本でもあれだけ大々的に報じられた大地震も情報がぴたりと止まってしまった。日本にいては現場の情報がわからない。まず、向かったのはロールワリング地方。震災で家屋の倒壊や土砂災害が多発した地域。雨期の到来で地滑りが深刻化し二次災害も。カトマンズから四輪駆動車で向かうのだが、土砂災害で道路は寸断されている。先日も断崖絶壁を走っていたバスが土砂に押し流され谷底へと落ち、複数の犠牲者を出したばかり。危険地帯を越えるたびに、生きた心地がしなかった。

 到着したのがシンガティ町。余震(5月12日)の震源地から10キロ圏内にある。ネパール大地震の全体の死者は8千人強だが、シンガティ町と周辺だけで死者数500人と被害が集中した。街中の建物が倒壊し、がれきの中にトタンで作られたバラックが並ぶ。ディーネ・タマンさんは「震災から4日後に落石でつぶれた車の中から娘夫婦の遺体を発見した。奇跡的に車の隙間で泣いている2歳の孫娘を見つけ、家に連れて帰ったが、2日後に死んでしまった。発見が遅すぎたのだ。政府からは1万7千ネパールルピー(約2万円)のお金をもらっただけだ」と感情を押し殺すかのように話した。

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