産経ニュース

【日曜に書く】「戦後70年」に思うこと 歴史として概括することはいまだ… 論説委員・福島敏雄

ニュース コラム

記事詳細

更新

【日曜に書く】
「戦後70年」に思うこと 歴史として概括することはいまだ… 論説委員・福島敏雄

 ◆清々しい爽快感

 文芸評論家・小林秀雄 「何時にない清々しい気持で上京、文藝春秋社で、宣戦の御詔勅捧読の放送を拝聴した」

 作家・横光利一 「戦はついに始まった。そして大勝した。先祖を神だと信じた民族が勝ったのだ」

 歌人・斎藤茂吉 「昨日、日曜日ヨリ帝国ハ米英二国ニタイシテ戦闘ヲ開始シタ。老生ノ紅血躍動!」

 詩人・高村光太郎 「この捷報(しょうほう)を聴かれたもうた時の陛下のみこころを恐察し奉った刹那、胸がこみ上げて来て我にもあらず涙が流れた」

 評論家・亀井勝一郎 「維新以来我ら祖先の抱いた無念の思いを、一挙にして晴すべきときが来たのである」

 社会学者・清水幾太郎 「開戦を知った時、飛んでもないことになったと思うのと同時に、……やっと便通があったという感じでした」

 昭和16年12月8日、真珠湾攻撃の勝報をラジオなどで聞いた、思想的に偏りのない知識人の反応(エッセー、日記など)を任意に引用した。共通しているのは、「目からウロコが落ちた」とでも言うべき清々(すがすが)しい爽快感であろう。

「ニュース」のランキング