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【産経抄】ウナギ味のナマズ 7月23日

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【産経抄】
ウナギ味のナマズ 7月23日

 梅雨が明けてから、うだるような暑さが続く。明日は土用の丑の日。炭火にあぶられた蒲焼(かばや)きから立ち上る煙に、いつにもまして誘われる時期だから、余計に衝撃的だった。月刊誌「ウェッジ」8月号が、ウナギの密漁を特集している。

 ▼国内のウナギの供給量は、15年前に比べて約3分の1まで落ち込んでいる。養殖ウナギで使われる、稚魚のシラスウナギの漁獲量が激減しているからだ。「白いダイヤ」と呼ばれるほど高値で取引されるその稚魚を、暴力団が密漁しているというのだ。それでも足りないシラスは、輸出が禁じられている国から香港経由の輸入によって、補填(ほてん)される事実も暴いている。

 ▼密漁の共犯にはなりたくない、されどウナギは食べたい。ウナギの完全養殖、つまり、受精卵を成魚に育て、採卵して再び成魚にする試みは各地で続けられている。ただ、実用化までの道のりはまだまだ遠い。ヤマイモと豆腐をすりつぶし、ノリにのせて油で揚げて蒲焼きに似せる、「精進ウナギ」で我慢するしかないのか。

 ▼こんな時に頼りになるのが、近畿大学である。ニホンウナギとともに太平洋クロマグロが、絶滅危惧種に指定されている。そのクロマグロの完全養殖に成功している近大が今回注目したのは、なんと泥臭いイメージの強いナマズだった。

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