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【話の肖像画】ヘンリー・S・ストークス(77)(4)NYタイムズも欺かれた「偽物」

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【話の肖像画】
ヘンリー・S・ストークス(77)(4)NYタイムズも欺かれた「偽物」

 □元ニューヨーク・タイムズ東京支局長

 〈韓国で1980年、全斗煥が軍の実権を掌握すると、北朝鮮は「休戦協定を白紙化する」と宣言、半島は一触即発の危機に陥った。同年6月、米国が北朝鮮に特使を派遣すると、ニューヨーク・タイムズ記者として同行した〉

 金日成主席に会い、平壌郊外の宮殿で5日間過ごしました。握手した金日成は息切れする病人のようでした。特使ソラーズ議員との会談に立ち会えませんでしたが、目付け役として米中央情報局(CIA)職員が同行していました。

 〈韓国の金大中元大統領には、30回以上も単独インタビューした〉

 金大中は常に「民主化運動の闘士」というイメージを演出していました。米国の民間組織と言論が後押ししたのです。ニューヨーク・タイムズは、その先頭に立っていました。

 初めて会ったのは、69年春。日本と米国に滞在して、民主化を推進する人権活動家と注目されていました。

 〈73年8月、東京・九段のホテルから、韓国中央情報部(KCIA)に拉致され、船上で殺害されかかるが、軍用機が旋回し、一命をとりとめる。その後、ソウルの自宅で軟禁され、80年5月、再逮捕され、光州事件が起きる〉

 80年春、民主化運動の中心人物として取り上げ、社説でも「金大中は処刑されるべきではない」と論陣を張ったのです。

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