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【日曜に書く】人に信頼された記憶 論説委員・別府育郎

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【日曜に書く】
人に信頼された記憶 論説委員・別府育郎

阿修羅原

 ラグビー全日本や近鉄で活躍した大型フォワード、原進が4月28日、長崎県諫早市内の病院で亡くなった。68歳だった。

 「阿修羅原」の名で戦ったプロレスも引退して後は故郷に帰り、母校諫早農業ラグビー部のコーチも務めた。平成14年には全国大会に導いている。

 当時、聞いたことがある。教えは単純にして明快だった。

 「今のラグビーは、正直いって分かりません。ただラグビーの51%はコンタクトスポーツ。速くて強ければいい」と、徹底してプロレス式の筋力トレーニングを導入した。

 地元の中学生らに、講演をする機会もあった。そうしたときに、原が必ず熱く語った試合がある。昭和46年9月28日、東京・秩父宮にラグビーの母国イングランドを招いた代表戦。全日本は3-6で敗れたが、双方が力を出し尽くした。当日はテレビ中継もなく、映像は残されていないが、まさに死闘と呼ぶにふさわしかったという。

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