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【正論】橋下氏は敗北で何を勝ち得たか 社会学者、関西大学東京センター長・竹内洋

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【正論】
橋下氏は敗北で何を勝ち得たか 社会学者、関西大学東京センター長・竹内洋

 今月17日に行われた大阪都構想をめぐる住民投票は、僅差で反対多数となり、都構想は否決された。大阪維新の会代表・橋下徹大阪市長は敗北を認め、市長の任期満了後、政界引退を表明した。大阪府知事に当選し、この引退表明まで7年半の政治家生活だった。

 ≪敵に仕立て上げた長袖族≫

 慰安婦問題発言などいくつも物議をかもし、ハシズムなどといわれながらも人気を保ちつづけてきた。念願の大阪都構想も、橋下人気に乗じて住民投票に持ち込めば、勝利のはずだった。事実、告示前の予想では賛成が反対をかなり上回っていた。しかしその後、形勢は逆転しだした。そのせいだろうが、個人的見解としながらも菅義偉官房長官の都構想支持発言などの梃(てこ)入れがなされ、賛成派が盛り返したが、結局、反対票を凌駕(りょうが)するに至らなかった。

 片方で民意を掴(つか)みとり、もう一方で民意を焚(た)きつけるに巧みな橋下氏が民意の反逆に負けた格好となった。上手の手から水が漏れたのである。いったい何故に初期の予想を裏切る逆転がおきたのか。にもかかわらず、敗北後のあの爽やかな記者会見はどうしてだったのか。

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