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【風を読む】「独裁者の橋下です」 論説副委員長・別府育郎

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【風を読む】
「独裁者の橋下です」 論説副委員長・別府育郎

 「大阪都構想」の賛否を問う住民投票は、小差の反対多数で否決された。敗れた維新の橋下徹最高顧問(大阪市長)は会見で、笑顔さえ浮かべて「僕の力不足だ」と述べ、政界からの完全引退を宣言した。

 テレビはさっそく、「政治家橋下」の歩みを編集し、何度も流していた。なかでも平成23年6月のパーティーで、大阪府知事・大阪市長のダブル選挙について「今の日本の政治に一番必要なものは独裁」と話す姿が印象的だった。以降、橋下氏は「独裁者批判」にさらされ、自らも逆手にとって「独裁者の橋下です」と自己紹介するようになった。

 Jリーグ初代チェアマン、川淵三郎氏も当時、「独裁者」と呼ばれた。後に日本サッカー協会会長に就任した際、ニックネームを公募して「キャプテン」が採用されたが、「独裁者」も相当数あったという。

 始まりは、ヴェルディ川崎の優勝祝賀会で、渡辺恒雄読売新聞社社長(当時)が「どっかの独裁者が抽象的な理念を掲げたところで、本物のスポーツは育たない」とあいさつしたことによる。別の会で同席し、渡辺氏に続いて壇上に呼ばれた川淵氏は「本を出版できる日が来たら題名だけは先に決まっています。『独裁者への道』です」とやった。

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