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【主張】親の賠償責任 「日常感覚」に沿う判断だ

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【主張】
親の賠償責任 「日常感覚」に沿う判断だ

 多くの人が、「それはそうだろう」と納得した判決ではないか。

 11歳の児童が蹴ったサッカーボールが校庭を飛び出し、これを避けようとしてバイクで転倒、負傷した85歳の男性が、入院先の病院で誤嚥(ごえん)性肺炎のため亡くなった。

 1、2審は児童の両親が監督責任を怠ったとして1千万円超の賠償を命じたが、最高裁は「通常は危険でない行為でたまたま人を死傷させた場合、親は賠償責任を負わない」などとして、原判決を破棄した。

 不幸にして亡くなった男性は大変気の毒である。だが、被害救済を重視するあまり、無条件に保護者の責任を認める判断は、国民の理解を得られまい。

 裁判員制度は、国民の司法参加によりその日常感覚や常識などを裁判に反映することなどを目的に導入された。損害賠償訴訟は制度の対象ではないが、すべての司法判断が国民の常識と乖離(かいり)すべきでないことは当然である。

 児童は放課後、開放された校庭で友人らとゴールに向け、フリーキックの練習をしていた。

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