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【正論】三原じゅん子の「八紘一宇」発言 その本義とは… 大原康男国学院大名誉教授

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【正論】
三原じゅん子の「八紘一宇」発言 その本義とは… 大原康男国学院大名誉教授

「侵略思想ではない」

 最も注目すべきは判決文である。判決は「八紘一宇」は「帝国建国の理想と称せられたものであった。その伝統的な文意は、究極的には全世界に普及する運命をもった人道の普遍的な原理以上の何ものでもなかった」と明言しているからだ。

 東京裁判で日本人弁護団の副団長を務めた清瀬一郎は、事実問題で立証に成功したのは「八紘一宇は侵略思想でないということ」のほかには一件あるだけだと回顧している。一方、裁判官においては日米交渉の出発点で提示された日米諒解案での「八紘一宇」の訳語である universal brotherhood が印象深かったかもしれない。

 こうした経緯を鑑(かんが)みれば、「八紘一宇」が国策に利用された過去があったにしろ、その本義を踏まえた上で今日的な文脈で捉え直した三原議員の発言を頭から否定するのは、言論の封殺に繋(つな)がると言わざるを得まい。(おおはら やすお)

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