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【正論】看過できない政治家の国際感覚 新潟県立大学教授・袴田茂樹

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【正論】
看過できない政治家の国際感覚 新潟県立大学教授・袴田茂樹

 3月初めにロシアで、日露の専門家や政治家がウクライナ問題や日露関係をめぐる非公開の会議を行った。私の最大の関心は、本欄で先月私が書いた見解に対するロシア人の率直な意見を聴くことだった。「日露の歴史を修正しているのはロシア側」という論だが、以下が私の見解の要点である。

「歴史修正」認めたロシア高官

 (1)プーチン大統領も含めロシア政府は、北方領土の帰属問題が未決と認めて領土交渉を続けてきたのに、2005年以来「第二次大戦の結果ロシア領と決まった」と主張し始めた(2)ロシアは軍国主義日本がナチスドイツと同盟を組んで、ソ連が被害者になったかの如(ごと)く非難するが、日本は独ソ戦の間も含め「日ソ中立条約」を最後まで守り、それが独ソ戦でのソ連勝利の一因だった。条約を破って日本を攻撃し大西洋憲章の精神に反して領土を拡大したのはソ連だ。

 この私の見解に対しては、エリツィン時代にロシア政府高官として日本との領土交渉に直接携わり、交渉経緯を知悉(ちしつ)している人物が、私の見解に完全に同意すると述べた。私は、真実を知っている者は、ロシア人でも私の見解を否定できないと密(ひそ)かな確信を抱いていたので、彼の言葉に得心した。

 3月10日にモスクワの国際大学で講演をした。その時もやはり、本欄で書いた見解に対するロシア人学生や教授たちの反応を知るのが私の主たる目的だった。

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