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【産経抄】濡れ衣の乾く日 3月16日

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【産経抄】
濡れ衣の乾く日 3月16日

 後妻が先妻の娘を陥れようとして、潮水がしたたる漁師の衣を娘の枕元に置き、密会の証拠として夫に告げ口した。「濡(ぬ)れ衣(ぎぬ)」の語源のひとつとされている。

 ▼あるいは、蓑(みの)がないと雨に濡れることから、「蓑がない」を「実のない」とかけた「ダジャレ説」もある。ともかく、「根も葉もない噂」や「無実の罪」という意味で、平安時代からすでに使われていたらしい。

 ▼最近では、インターネット上で濡れ衣を着せられるトラブルが増えている。川崎市の多摩川河川敷で、中学1年の上村遼太君(13)が遺体で見つかった事件でも、無関係の人物が「犯人」と名指しされて、困り果てている。

 ▼小紙の取材に応じた女子中学生もその一人である。犯人グループの一人と勘違いされて、名前や顔写真が知らない間に、ネット上でさらされていた。「人殺し」「しらばっくれるな、死ね」などと、見知らぬ人から脅迫まがいの言葉も浴びせられた。ショックを受けた女子生徒は、外出するのが怖くなり、最近は友人からの誘いも断っているという。

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