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【産経抄】メルケルの“予言” 3月12日

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【産経抄】
メルケルの“予言” 3月12日

 大正11(1922)年にアインシュタイン博士が来日したときの熱烈な歓迎ぶりは、今も語りぐさになっている。大変な親日家だった博士が残した言葉も、よく知られている。「このような尊い国が世界に1カ所ぐらいなくてはならない」。

 ▼小欄も引用したことがあるが、ドイツ文学者の中澤英雄さんによれば、まったくの創作だ。当時の新聞や雑誌には見当たらず、内容も本人の思想と矛盾するという。いずれにしても、日本人は外国の要人の発言を、ことさらありがたがるようだ。

 ▼「欧州の女王」とも呼ばれる、ドイツのメルケル首相の来日でも、同じ性癖が見られた。「過去の総括が和解の前提となる」。安倍晋三首相との共同記者会見で出た発言を、1面の見出しに掲げる新聞もあった。

 ▼ナチスによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の歴史に向き合った成果を、強調したものだ。にもかかわらず、歴史認識問題をめぐって中国と韓国に対立する日本に、メルケル氏が物申した、とでも言いたげである。「隣国の寛容な態度がなかったら(和解は)不可能だった」。フランスに触れたこちらの発言は、韓国でも波紋を広げている。

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