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【産経抄】とちり蕎麦 2月25日

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【産経抄】
とちり蕎麦 2月25日

 歌舞伎の世界では、「とちり蕎麦(そば)」と呼ばれる習慣がある。せりふを忘れたり、間違えたりしたとき、同じ舞台に出ていた役者たちにそばをおごる。失敗が大きくなると、「天ぷらそば」「うな重」と、料理のグレードが上がっていく。

 ▼ひょっとして、特上のうな重でも間に合わないしくじりだと、観念したのか。西川公也農水相辞任のニュースを聞いて、まず思った。まもなく、勘違いに気づく。辞任したのは、「いくら説明しても分からない人には分からない」からだというのだ。

 ▼疑惑を追及したマスコミと野党に非があると、いわんばかりである。国の補助金を受けた会社から、献金を受け取り、発覚すれば返金する。こんなでたらめが、繰り返されてきた。いくら「献金は違法なものではない」と説明されても、納得できるわけがない。

 ▼とちりさえも、爆笑の種にした昭和の名人、古今亭志ん生の得意にしていた落語に「風呂敷」がある。「じかに冠をかぶらず、おでんに靴は履かず」。半可通の兄さんが、怪しげなことわざを披露する。「冠みてえな固えもんを、じかにかぶったら痛えじゃないか。おでん屋に来て靴脱がねえ客は食い逃げするかもしれねえから気をつけろよ」。

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