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【主張】
北方領土問題 露こそ歴史歪曲をやめよ
なぜ北方領土問題が存在するか。その根幹について、日本の立場を貫き通さねばならない。
岸田文雄外相がベルギー訪問時の講演で「ウクライナで起こっていることは力による現状変更だが、北方領土の問題も力による現状変更だ」と指摘し、これにロシアが強く反発している。
ロシア外務省は声明で、北方領土は先の大戦の結果、ロシアに正当に帰属したと主張し、「日本は歴史の教訓を学ぶことを望んでいない」と非難した。
菅義偉官房長官が「歴史を歪曲(わいきょく)したとの批判は全く当たらない」と一蹴したのは当然である。
旧ソ連(現ロシア)は日ソ中立条約を破って参戦し、日本がポツダム宣言を受諾して終戦となった後に、日本固有の領土である北方領土を武力で不法占拠した。これが史実である。ロシアこそ不都合な歴史を覆い隠しているというほかない。