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【外信コラム】
ソウルからヨボセヨ 病院・教会・葬儀場の絶妙
年末年始に2週間、ソウルで入院した。胆石で胆嚢(たんのう)摘出などの手術を受けたのだが、韓国での入院体験は初めてでいい経験だった。
まず病室が5人室だったが韓国人は見舞客が実に多い。家族や友人、知人が入れ代わり立ち代わりでにぎやかだ。特に子供を含め家族の出入りが多く、家族主義(血縁重視)の強さを実感させてくれる。夫婦だと見舞いにきてしばし一緒にベッドに潜り込んで癒やしたりしている。
日ごろ教会に通っている患者の場合はその仲間が多数やってきて“お祈り”をする。ところが病院内にもミニ教会があって、そこから礼拝案内がきたり牧師が病室に出向く“出前”もしたりしてくれる。病院はソウルでベスト5に入る都心の有力病院だったが宗教系ではない。カーテン越しに隣のお祈りを聞かせてもらったせいか、手術結果も良好で早く退院できた。
韓国の病院には必ず葬儀場が併設されている。日本人にすれば「縁起でもない」と腰が引けるが、病院・教会・葬儀場の3点セットは絶妙ではある。
韓国は近年、国策として「医療観光」に力を入れている。得意の美容整形だけでなく一般医療でも外国人歓迎なのだ。緊急入院でそれなりに経費はかかったが、ちゃんとやっていただき困ったことは何もなかった。(黒田勝弘)
