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【話の肖像画】イグ・ノーベル賞受賞 馬渕清資(64)(1) バナナの常識から新たな発見

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【話の肖像画】
イグ・ノーベル賞受賞 馬渕清資(64)(1) バナナの常識から新たな発見

 〈人を笑わせ考えさせるユニークな研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」の物理学賞を、昨年受賞した。研究では、バナナの皮を踏んだときの摩擦係数を測定し、実際に滑りやすいことを証明した〉

 本当に良かったと喜んでいます。受賞を機に、自分の研究内容をみなさんに伝えるチャンスを手に入れられた。そしてみなさんに楽しんでもらえた。ある意味、世の中を明るくできたかなと思っています。

 〈ユニークな研究を思い立ったのは、専門とする関節の仕組みを著書で紹介したのがきっかけだった〉

 約40年間、人工関節の研究をしています。人工関節が体内で摩耗しないようにするためには、滑りをよくすることが重要です。そこで生体の関節の潤滑の仕組みを著書で報告したのですが、そこに「バナナの皮を踏んだときの滑りのよさを連想させる」という一節を書いちゃったんです。でも、待てよと。バナナの皮が滑りやすいとは、学術的には誰も言っていなかったなと思って。嘘じゃ困るからこれを立証する必要が発生しちゃって。本を書いた約30年前から何とか証明しなければと思っていたんです。

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