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【産経抄】京都が西京だったら 10月22日

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【産経抄】
京都が西京だったら 10月22日

 明治元(1868)年7月17日、明治天皇は行幸に先立ち最初に出した詔書のなかで、自ら政務に当たることを宣言した。同時に、江戸を西の京(京都)にたいする東の都(東京)に定めた。

 ▼江戸市民はさぞ驚いたことだろう。なにしろ何の予告もないまま、東京が誕生したのだから。東京が名実ともに首都になってからは、今度は京都が、西京(さいきょう)と呼ばれるようになる。「〈ミヤコ〉をあらわす京都の地名が、政府内で問題になったのではないか」。明治維新史が専門の佐々木克(すぐる)さんは推測する(『江戸が東京になった日』講談社)。ただ、伝統ある地名の変更までには踏み込めなかったようだ。

 ▼「TOKYO」と「KYOTO」の違いがわからない。欧州など遠く離れた国からの観光客から、こんな声が上がっていると、きのうの社会面が報じていた。6年後に五輪を控えているというのに、「東京」は「日本」や「京都」に比べて、意外に知られていない。舛添要一知事も危機感をあらわにしているという。

 ▼確かに、「クールジャパン」のように、日本全体を売り込む努力だけでは不十分である。今やそれぞれの都市や地域が、世界に向けて知名度や特産物の魅力を発信しないと生き残っていけない。

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