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【日曜講座 少子高齢時代】空き家急増 マンションが新たな火種 論説委員・河合雅司

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【日曜講座 少子高齢時代】
空き家急増 マンションが新たな火種 論説委員・河合雅司

 移住希望者に情報提供する「空き家バンク」の取り組みも広がってきた。解体して更地にすると固定資産税の優遇措置が受けられなくなるといった税制面での課題の解消や、持ち主を探すために市町村が税情報を活用し、立ち入り調査できる仕組みの導入に向けた動きも出ている。

 こうした目の前の課題への対応も重要だが、空き家問題の根本解決には「なぜ増えたのか」という理由に立ち返ってみる必要がある。

供給過剰が最大要因

 最大の要因は住宅の供給過剰だ。1968年の同調査以降、住宅総数は総世帯数を上回っている。2013年も818万戸の超過である。これでは、住まなくなったからといっても、立地や使い勝手がよくなければ簡単に売却や賃貸とはいかないだろう。

 しかも、少子化で相続する子供が減った。相続人がいても、若者世代が都会に出たまま帰らず“田舎の家”には価値を見いだせないというケースは多い。少子化の進行に伴い、さらに空き家が増えると予想される。

 ところが、空き家解消に逆行するような動きも続いている。国土交通省によれば、昨年度の新設住宅着工戸数は4年連続増の約99万戸(前年比10・6%増)だ。過去の推移をみても、特殊要因のあった年を除けば着工戸数の減少は見当たらない。

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