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【明日へのフォーカス】白鴎大学教授・高畑昭男 繁殖する「コクゾウムシの枢軸」

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【明日へのフォーカス】
白鴎大学教授・高畑昭男 繁殖する「コクゾウムシの枢軸」

 米外交のユニークな分析で知られる気鋭の米政治学者、ウォルター・ラッセル・ミードがロシア、中国、イランの3カ国を「コクゾウムシの枢軸」(Axis of Weevils)と呼ぶ挑発的評論を発表し、米外交界にちょっとした論議を巻き起こしたのは昨年12月のことだった。

 コクゾウムシは穀類をガリガリかじって空洞化させ、内部に卵を産みつけて繁殖する。国際秩序を蚕食する行動と似ていることから3カ国を「コクゾウムシ」と名づけたようだ。ブッシュ前大統領はイラン、イラク、北朝鮮を「悪の枢軸」と呼んだが、「悪」(Evils)とコクゾウムシは発音も近いので、語呂あわせのユーモアもあったのかもしれない。

 直前の11月は、中国が一方的に防空識別圏を設定し、ウクライナでヤヌコビッチ政権がロシアの執拗(しつよう)な圧力に屈して欧州連合(EU)との経済連携協定を土壇場で断念させられた(それが今春のキエフ政変につながった)時期だ。

 ミードによれば、ロシア、中国、イランはユーラシア大陸中央部にあり、冷戦後の米国主導による21世紀の秩序に少なからぬ不満を持つ。「米国パワーの相対的低下と地政学的なすきを狙って秩序の侵食を図っている」と分析する。

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