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【主張】エボラ対策 ここでも積極平和主義を

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【主張】
エボラ対策 ここでも積極平和主義を

 エボラ出血熱の流行が西アフリカで拡大している。世界保健機関(WHO)は専門家による2日間の国際緊急委員会の検討を経て8日、国際的に懸念される公衆衛生上の非常事態を宣言した。

 今年3月以降のギニア、リベリア、シエラレオネ、ナイジェリア4カ国の報告数は4日現在、患者1711人、死者は932人に達している。農村部だけでなく都市部にも広がり、直近3日間だけで新規症例108例、死亡45例が報告されている状態だ。

 年内の終息は困難とみられ、1976年にアフリカで初めてエボラの流行が確認されて以来、最悪の事態となっている。

 エボラウイルスは感染した人や動物の血液、排泄(はいせつ)物、嘔吐(おうと)物などに直接、触れることで感染する。したがって治療や看病、あるいは亡くなった患者の遺体を清める際に直接、患者の血液などと接触することが感染の原因になる。

 逆に、そうした接点がなければ感染しないので、致死率は高いが感染力は弱い。今回はそれでも流行が広がり、止まらない。

 西アフリカ地域では初のエボラの流行で住民や医療機関に予防や治療の知識がなかったこと、初期症状があっても周囲の目を気にして隠してしまうこと、亡くなった人を清めて弔う習慣から遺体に触れる機会があることなどが拡大要因となったと考えられる。

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