【主張】「不起立教員」敗訴 国旗国歌の尊重は当然だ - 産経ニュース

【主張】「不起立教員」敗訴 国旗国歌の尊重は当然だ

 国歌斉唱で起立しなかった教職員に対し、定年後の再雇用を拒否した東京都の判断について、最高裁が合法と認めた。当然の判決である。
 国旗、国歌に敬意を払わない者が教師としてふさわしいか、考えるまでもない。その地位を与え続けるべきでもない。
 訴えていたのは都立高校の元教職員22人だ。
 東京都教委は卒業式や入学式の国歌斉唱時、国旗に向かい、起立して斉唱するよう、校長を通じ教職員に職務命令を出している。
 元教職員らは在職中、これに従わずに減給や戒告処分を受け、定年後の再雇用選考に申し込んだが、不合格などとされた。
 1審は都教委の対応が「裁量権の範囲の逸脱・乱用にあたる」などとして賠償を命じ、2審も支持した。背景には、国旗を引きずり下ろすといった妨害行為をしたわけではなく、1~2回の処分などで再雇用を拒否するのは酷だという考えがある。
 しかし、最高裁は不起立について「式典の秩序や雰囲気を一定程度損なうもので、生徒への影響も否定できない」と指摘し、1、2審の判断を覆した。
 門出などを祝う重要な節目の行事で、一部教職員が座ったままの光景がどう映るか。生徒らを顧みず、教職員個人の政治的主張や感情を押しつけるもので、教育に値しない行為だ。
 起立・斉唱の職務命令を「強制」などと言い、相変わらず反対する声がある。しかし、国旗と国歌を尊重するのは国際常識であり、強制とは言わない。
 最高裁は別の訴訟でも、都教委の職務命令は「思想、良心を直ちに制約するものではない」などとして合憲の判断を示している。
 国旗掲揚や国歌斉唱に反対する一部教職員らに対し、校長らは大変な苦労を重ねてきた。平成11年には広島県で校長が自殺する痛ましい事件が起き、これを契機に「国旗国歌法」が制定された。
 職務命令を出すのは、指導に反対して式を混乱させる教職員がいまだにいるからだ。それほど国歌が嫌いなら公教育を担う教職につかないのも選択肢だ。
 都の中井敬三教育長は「今後も職務命令違反には厳正に対処する」とした。それを貫いてもらいたい。東京五輪を控え、先生に国旗や国歌の大切さを教えなければならないのでは、情けない。