海水浴場、ほとんどが有料 3人家族で1日遊ぶと最低6500円

イタリア便り
イタリアのカリヤリのビーチ(ロイター)

 「夏だ、海だ、海水浴だ」と言っても、イタリアは自由に入れる砂浜は非常に少ない。

 何しろ、岩場や人が近寄れないような島の海岸を含め、7458キロにわたる海岸線の内、50%は私営海水浴場が占めるという。海水浴が可能な砂浜に制限なく立ち入ることができる権利はほぼ、海水浴場の経営者が握っているということだ。

 地中海の沿岸諸国でも他に類を見ないほど珍しいという。しかも、こうした現象は最近になってからで、イタリアの有力調査機関「ドクサ」によると、2011年には5400軒だった私営海水浴場は、今は1万7000軒と3倍に増えている。

 海岸は国有地である。使用者とのなれ合いで、利用料が支払われない時代が長く続いたというが、コンピューター時代に電子管理が進み、徴収が厳しくなって状況は変化した。16年度には1億ユーロ(約131億円)が支払われたという。1軒あたり年間6000ユーロである。

 3人家族が1日遊ぶと、入場料や飲食代、パラソルやデッキチェアの利用料などで最低でも50ユーロ(約6500円)は掛かるといわれる。繁盛している海水浴場なら国に使用料を払ってもかなり残る計算だ。やはり海水浴場経営はうまみのある商売らしい。(坂本鉄男)