大阪北部地震 耐震と火災予防の徹底を

主張

 18日朝、大阪府北部で最大震度6弱の地震が発生し、ブロック塀の倒壊などによる死者、負傷者が出た。

 気象庁によると地震の規模を示すマグニチュード(M)は6・1、震源の深さは13キロと推定される。今後1週間程度は同程度の強い揺れを伴う地震発生の恐れがある。

 今回の揺れに耐えた家屋や斜面でも、倒壊、崩落のリスクが高まっている可能性がある。

 余震や誘発地震による二次災害で、犠牲者を出してはならない。「命を守る」ことを最優先に、住民の避難や安全確保行動を徹底すべきである。

 高槻市では、小学校のプールの外壁が道路側に倒れ、登校中の9歳の女児が死亡した。学校は、児童生徒や地域住民の命を守るべき施設である。

 一昨年4月の熊本地震で、自治体の庁舎や学校、体育館など公共施設の耐震化が必須であり、先送りしてはならないことを、全国の学校、自治体関係者は強く認識したはずではなかったのか。

 耐震性の不備により、犠牲者を出した学校や市の責任は、極めて重い。

 地震が起きた京阪地域は大小の活断層が密集している。大阪市の中心部を走る上町断層や生駒断層帯、京都西山断層帯、花折断層帯では、今回よりも規模が大きいM7・5前後の内陸直下型地震の発生が想定される。

 平成7年の阪神大震災以降は次の南海トラフ地震に向けて、地震の活動期に入ったとされる。規模の大きい直下型地震が起きやすい状態は、南海トラフの活動が終息するまで続くのだ。

 東日本でも、群馬県で17日に震度5弱の地震が起きた。房総沖ではスロースリップと呼ばれる現象が起き、千葉県を中心に地震活動が活発化している。

 南海トラフ地震や首都直下地震にとらわれ、日本列島のどこでも起こり得る内陸直下型地震への備えが先送りされてはいないか。

 大阪北部地震の余震、誘発地震に対する短期的な警戒とともに、中長期的な視野で全国の地震防災体制を再点検すべきである。

 大阪北部地震ではブロック塀をはじめとする構造物の倒壊が目につき、木造住宅の火災もあった。家庭や職場でも、耐震化や家具の固定、火災防止などの取り組みを徹底したい。