【ガンジスのほとりで】「レイプはインドの根深い問題」 耳に残った被害者女性の言葉 - 産経ニュース

【ガンジスのほとりで】「レイプはインドの根深い問題」 耳に残った被害者女性の言葉

 「この国の根深い問題であり、明日すぐにレイプが激減することはないでしょう」
 続発する性的暴行事件について取材した際、取材に応じた被害者女性が最後につぶやいた言葉が耳に残った。インドでは、女性がターゲットとなる性的暴行事件が社会問題化しており、各地で人権尊重を訴えるデモも展開されている。感情を表さずに淡々と話す女性の様子は、被害の衝撃を無言のうちに語っているように見えた。
 インドでは、2012年に女子学生(23)がバス内で集団から性的暴行を受け、その後死亡した事件を契機にレイプ事件への厳罰化が進んだが、それでも被害は年間4万件近くに上る。「一過性ではなく、継続的な対策が求められている」とは、被害撲滅に取り組む医師のニメシュ・デサイさんの言葉だ。
 英調査機関はインドの経済規模は今年、英仏を抜き世界5位になるとの予測を発表した。ニューデリーだけを見ても高級ブランド店が入るショッピングモールが続々と建設されており、「5年前と比べても住みやすさは雲泥の違い」(インド在住の日本人)とは衆目の一致するところだ。経済発展が進む一方での相次ぐ事件は、容易には解消できないインドの“影の部分”を実感させた。(森浩)