「区」はCity?Ward?Ku

ん!?

 東京には川や運河を埋め立てた道がたくさんある。そのひとつ「龍閑(りゅうかん)川」跡をたどると、じつは中央区と千代田区の区境になっていて、道の真ん中に作られた公園に名前が2つあった。以前にそんな話を書いたら、読者からメールをいただいた。こんな内容だった。

 〈東京の各区の英文表記がバラバラなんです。迎賓館あたりは千代田区、港区、新宿区の区境ですが、道路標識の英文表記にはCityとWardとKuがあります。国際都市Tokyoの姿です。一葉の写真に撮れると「え!?」になりますね〉

 それはぜひとも絵にしよう。カメラを持って出かけることにした。JR四ツ谷駅から迎賓館のある方向に出て地図を確認。どうやら新宿区のようだ。が、英文の道路標識は見当たらず。ああいうものは区境にしかないのかな。とすると迎賓館の正門あたりが候補地か。歩道に積もった落ち葉をカサカサ踏みつつ散歩スタート。すると、すぐに見つけてしまった。「学習院初等科前」という交差点に「港区/Minato Ward」という標識が掛かっている。そして、裏側しか見えていないあの看板がもしや…ガサガサガサッと落ち葉を蹴散らして交差点までたどり着き、パッとのぞくと「新宿区/Shinjuku City」。

 ほんとだった! それぞれの区で決めてるんだろうけど、なんか意地の張り合いみたいになってます。千代田区のも探したが近くでは見つけられず。「港VS新宿」も正面から向き合う配置なので、残念ながら「一葉の写真」にもできなかったけど、いや面白い。境界を歩くといろんな発見が楽しめるものだが、これは教えてもらわなければまず気づかなかった。ペンネーム「ヒマ人」さん、ありがとうございました。(篠原知存)