来年のパリ五輪予選を兼ねたレスリングの世界選手権男子フリースタイル57キロ級の樋口黎(ミキハウス)は昨年の61キロ級に続く世界一を逃した。4―2とリードしたが、終盤に逆転を許した。終了間際のタックルも決まらず、「取り切れなかったのは、技術やメンタルなど何かが足りないから。いい負けだと思う」と冷静な口ぶり。金メダルを狙うパリ五輪への課題を受け止めた。
減量苦とも闘う27歳の実力者は五輪切符を早々につかみ、長期的な計画で大一番に備える。「今の倍くらいは強いパフォーマンスを見せたい」と気持ちを新たにした。(共同)