米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は19日、中国で動静不明となり7月に解任された秦剛前外相が、国家安全を脅かした可能性について共産党の調査を受けていると伝えた。複数の中国高官の話としている。消息筋によると、中国当局は昨年12月まで駐米大使を務めた秦前外相と米国との関わりを注視しているとの見方がある。
中国では李尚福国防相も動静不明となり、不正で調査を受けているとの観測が浮上。今年3月に本格始動した3期目の習近平指導部は外交・安全保障の閣僚がいずれも表舞台から姿を消し、スキャンダルがうわさされる異常事態となっている。
同紙によると中国の閣僚級高官らは先月、秦前外相の解任理由は「生活上の問題」だと説明を受けた。米国で婚外子が生まれたことが問題視されたという。解任後も調査を受けており、米国に子供がいることが大使としての対米交渉に影響したのではないかと疑われているとされる。(共同)