ロシアのラブロフ外相は18日、訪露した中国の王毅共産党政治局員兼外相とモスクワで会談した。露外務省によると、両外相は「米国の反露・反中的な行動に対する両国の立場の近さ」を確認。ロシアの侵略が続くウクライナ情勢についても「ロシアの利益を考慮せずに情勢を正常化しようとする試みは無意味だ」とする認識で一致した。
中露は、台湾情勢やウクライナ情勢を巡ってそれぞれ対立する米国に対し、両国が共同対処していく方針を改めて確認した形だ。
両外相はまた、10月に北京で開催される中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に関する国際会議へのロシアの参加を協議した。会議にはプーチン露大統領も出席し、中国の習近平国家主席と会談する見通し。
ラブロフ氏は、12日から約1週間にわたった北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の訪露の結果を王氏に報告。王氏は訪露に先立ち地中海マルタで行ったサリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)との会談の内容をラブロフ氏に伝達した。
王氏は19日、パトルシェフ露国家安全保障会議書記と会談し、安全保障分野での中露協力を協議する。