「火山の観測体制整備を」 本部設置へ準備会

火山調査研究推進本部設置に向けた専門家らによる準備会=19日午後、文科省
火山調査研究推進本部設置に向けた専門家らによる準備会=19日午後、文科省

火山の観測などを一元的に担う「火山調査研究推進本部(火山本部)」設置に向けた専門家らによる準備会(座長・清水洋九州大名誉教授)の初会合が19日開かれ、出席者から火山研究の人材不足を指摘し、調査や観測体制の早急な整備が必要とする意見が出た。

会合後、取材に応じた清水氏は「現状ではマンパワーが足りず、大学の観測網も十分な予算がつかない。持続可能な観測のために機能する火山本部にしたい」と述べた。来年4月の設置までに数回の会合を開き、将来の噴火確率に関する評価や、噴火後の火山の状態を評価して防災に役立てる手法についても議論するという。

火山の観測や調査研究を巡っては、気象庁や大学、研究所の連携不足が指摘されている。このため6月に成立した改正活動火山対策特別措置法(活火山法)で、調査計画の作成や関係機関の予算を調整する火山本部の新設が決まった。

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