【ワシントン=大内清】ブリンケン米国務長官は18日、国連総会出席のため米東部ニューヨークを訪れている中国の韓正国家副主席と現地で会談した。米国務省のミラー報道官は、両者は最近の高官級協議を踏まえ、両国の対話チャンネルを維持することや米中関係の責任ある形での管理することなどについて「率直かつ建設的な議論」を行ったと発表した。
バイデン政権は、11月に西部サンフランシスコで開催するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、バイデン大統領と習近平国家主席による首脳会談の実現を目指している。その地ならしの一環として、16、17日にはサリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が中国の王毅共産党政治局員兼外相と地中海マルタで会談した。
国務省によると、ブリンケン氏は韓氏に、台湾海峡の平和と安定を維持することの重要性を強調。引き続き外交を通じて国益の増進を図るとの米国の立場を説明するとともに、米中が協力可能な分野を模索する考えを強調した。ロシアによるウクライナ侵略や、北朝鮮によるたび重なる挑発行動についても意見を交わした。