中国が新地図を発表し、南シナ海周辺の領有権主張に用いる独自の境界線「九段線」を拡大した「十段線」を記した。沖縄県石垣市の尖閣諸島についても中国名の釣魚島と表記し、インド北東部のアルナチャルプラデシュ州も中国領として記載した。アジア諸国が怒りをあらわにする中、南シナ海で領有権を争い、中国からの圧力を強く受けるフィリピンは特に危機感を募らせているが、中国メディアはこうした反応をほぼ無視し、従来の主張を繰り返している。
中国 十段線ふれず「責任は米に」
新地図を発表した中国は、南シナ海を緊張させた責任は米国にあるとの主張を続ける。新たな境界線は台湾東部に加えられており、「台湾は中国の一部」とする「一つの中国」原則や南シナ海の領有権を正当化している。