「墨色のビジュアル二人展」が、9月12日~9月17日まで、銀座の鳩居堂画廊4階で開催され、12月の鎌倉芸術館ギャラリーに巡回する。
「墨色のビジュアル二人展」は、小川艸岑(そうしん)さん(産経国際書会常務理事・一煌会会長)と小宮求茜(きゅうせん)さん(同専管理事)が、自由な発想により作品を持ち寄り、コラボした二人展。「墨象は心象の瞬間を線に刻みこむ経路をたどっており、心の律動を形象として姿を表しています。そこから何かを感じ取って頂ければ」と小川さんは話す。
小川さんは、銀色の料紙に「行雲流水」、「山紫水明」の二作、黒字に緑色の「エレメント(火・地・風・水)」、「雨のセレナーデ」、グラデーションの美しい「山のあなた」の5作を出陳。シンプルな造形で森羅万象を切り取り秀逸であった。
小宮さんは、「野守幻想」(屏風)、「野宮幻想」(半切)、「花月」(パネル)、「雨情」(仕舞扇)、「帰塵」(4枚組パネル)など11作を出陳。屏風、茶掛け、パネル、仕舞扇、行灯などの多彩な表装で、墨象と仮名を融合させた作品を出陳し、独特な「和」の世界を演出する。
墨象+仮名+アートカリグラフィーの見事に調和した二人展であった。(川浪惇史)