9月13日に記念例大祭
東京・赤坂の乃木神社は御鎮座百周年の式年を迎へてゐる。その当日祭は11月1日であるが、9月13日の例大祭も百周年を奉祝する午前の祭典と夕方の夕御饌(ゆうみけ)の儀が厳粛に斎行される予定である。
本年から溯つて百年といへば大正12年、関東大震災の生じた年である。御祭神である乃木希典将軍御夫妻が、明治天皇の御大喪の儀の当日、御霊轜(れいじ)の皇居御発軔(はつじん)の時刻を選んで殉死を遂げられたのが大正元年9月の此の日であつたから、その11年後に乃木神社の創建が実現した事になる。此は将軍の逝去の報が世に伝はると直ちに、御夫妻を神として祀(まつ)るべしとの声が広く揚つた事から考へると少々長い歳月を費やした様に見える。