宝塚歌劇団の花組が1日、東京宝塚劇場(千代田区)で2日から始まる東京公演の舞台稽古を行った。
ミュージカルの「鴛鴦(おしどり)歌合戦」とショーの「GRAND MIRAGE!」の2本立て。「鴛鴦歌合戦」は、昭和 14年のオペレッタ映画(マキノ正博監督、片岡千恵蔵主演)をミュージカルに仕立てた。長屋住まいの浪人と隣家の娘の恋の行方を、藩のお家騒動も絡め、明るくにぎやかに描く。
「GRAND MIRAGE!」は、カンツォーネ、ラテン、ボレロなど多彩な音楽をふんだんに使い、花組ならではの迫力のダンスが堪能できる。
東京公演は2日から始まり、10月8日が千秋楽。
1日は舞台稽古の後、トップスターの柚香光(ゆずか・れい)とトップ娘役の星風まどかが劇場内で報道陣の取材に応じた。
新型コロナウイルス禍の影響で東京で稽古後の取材に応じるのは「トップ就任後初めて」という柚香は、「うれしい」と報道陣に笑顔を向けた。
柚香は「ミュージカルは、スカッとしていただけるような作品になればと思っています。ショーは、作・演出の岡田(敬二)先生が『3歳から100歳までのお客さまにお楽しみいただけるレビューを』と愛情を込めて作ってくださいました。その思いをしっかりとお届けできれば」と意気込みを語った。
一方、星風は「日本もののお芝居に出るのはこれが初めてなので、いろいろなことを学んでいます。出だしから華やかなところが見どころです。レビューは衣装もとてもすてきです」と笑顔で話した。
柚香が「(先行した宝塚大劇場公演では)もっとこうしたらうまくいくんじゃないかと、毎日新しいことにトライしてきました。星風が勇気をもって応えてくれるのが、すごくありがたい」といえば、星風は「そうやって、ともに検討する時間こそが私にとっての宝物」と返し、息の合ったところを見せた。
柚香は先月、記者会見し、来年5月の退団を発表した。星風も同時退団する。