花組トップ娘役・星風さんが会見「自分らしく笑顔でいられたら」　宝塚を来年5月に退団

宝塚歌劇団を来年5月で退団すると発表した花組トップ娘役の星風まどかさんが16日、宝塚大劇場（兵庫県宝塚市）で記者会見に臨んだ。真っ白のドレス姿の星風さんは「皆さまの大きな愛で、ここまで歩み続けることができました」と語り、「これからもさまざまなご縁を大切に、たくさんの方々のお導きをいただきながら、自分らしく笑顔でいられたら」とほほ笑んだ。

東京都出身の星風さんは平成26年に初舞台を踏んだ。入団当初からその実力が注目され、宙組に配属されると29年11月には宙組トップスター、真風涼帆さん（6月に退団）の相手役としてトップ娘役に。その後、専科を経て令和3年7月に花組のトップ娘役に就き、トップスターの柚香光（ゆずか・れい）さんの相手役を務めてきた。

入団4年目での宙組のトップ娘役は「本当に右も左も分からない状態で、技量も経験もなくて…」。そんな中、「真風さんをはじめ、皆さんが温かく、どこまでも導いてくださった」と振り返った。

心掛けてきたのは「どんな時も笑顔でいること」。思うようにいかないときでも、ステージの緞帳（どんちょう）が上がれば観客に良い舞台を届けなければいけない。「へこんでいる暇はない。できない自分に活を入れて、常におのれ自身と戦っておりました」

柚香さんは、相手役になる前からファンだったという。「温かいお人柄に、とっても力をいただいた。『一緒に頑張っていこう』と、強い真っすぐな瞳と心で指導してくださったことに、感謝しております。大尊敬しています」と語る。柚香さんから3月に退団の意思を打ち明けられたとき、「すぐに『私もご一緒させていただきたい』とお願いしました」と明かした。

会見で身に着けていた揺れながら光る銀色のピアスは、柚香さんからプレゼントされたもの。「見守ってくださっているような感じで、パワーをいただいております」と、笑いながら首を振ってピアスを揺らした。

退団公演は「『アルカンシェル』～パリに架かる虹～」（宝塚大劇場＝来年2月9日～3月24日、東京宝塚劇場＝4月13日～5月26日）。（藤井沙織）

「まだ見ぬ自分に出会ってみたい」　退団発表の柚香さんが会見