裁判官や検事、弁護士になるための司法試験について、法務省が、令和8年の実施から、紙に解答する現行の形式をパソコンでの受験に切り替えることが26日、同省への取材で分かった。論文問題を手書きする負担の軽減が狙い。
人事院などによると、論文や記述式問題がある国家公務員、公認会計士、税理士の各試験は現在、紙で実施。司法試験のデジタル化は、国家資格試験では先駆的な取り組みとなる。
法務省によると、試験会場に用意したパソコンを操作する方式を想定し、自宅では受けられない。インターネットにつながず同省が開発したシステム内で完結させ、問題流出を防ぐ。法科大学院を経なくても司法試験の受験資格が得られる予備試験も、同様にパソコンで行う。司法試験は例年4日間の日程で、マークシートによる短答式問題と手書きの論文式問題がある。