米半導体大手ウエスタン・デジタル(WD)が、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)への半導体メモリーの輸出を昨年から米当局に許可されたことが複数の関係者への取材で10日、分かった。制裁措置の例外適用で、米メディアによると同業クアルコムやインテルも許されている。米議会からは制裁軟化への懸念が出ている。
一方、日本の半導体大手キオクシアはWDと協業関係にあり、メモリーで同じ中核部品を使い、設備投資を協力して行っているが、許可が出ていないという。
米商務省は安全保障を理由に2019年に米企業からファーウェイへの輸出を原則禁止。20年には米技術を使う外国企業も対象にした。しかし米下院外交委員会によると、商務省は20年秋から21年春に614億ドル(8兆5千億円)相当の輸出許可を出した。米業界からの要望を受けたとみられる。(共同)