凶弾に倒れた安倍晋三元首相に弔意や感謝を伝える「デジタル献花」を主催した有志の若手経営者らが、安倍氏に寄せられたメッセージの書籍化を計画している。インターネット上で出版資金を募り、5日間で目標額が集まった。協力者には8月頃から書籍を発送する予定だ。
デジタル献花はネット上で花のイラストを選んで「献花」し、メッセージを書き込める無料サービス。安倍氏の国葬(国葬儀)に合わせ昨年8月25日~9月30日に行った際は52万超のメッセージが寄せられた。書籍はそのうち約1千通を収録し、昭恵夫人のメッセージなども掲載する。
発刊に必要な350万円はクラウドファンディング(CF)で調達した。今月2日に1口3千円で開始したところ、6日夜に目標金額を達成した。有志代表の企業経営の男性(40)は「それだけ多くの人が今も安倍氏を慕っているのだろう。書籍を身近に置いてもらい、安倍氏に思いをはせてほしい」と語った。
CFは7月31日まで続け、余剰額は夫人と相談し、安倍氏の遺志を継ぐ活動に寄付する。7月8日の安倍氏の一周忌に合わせて、デジタル献花も再開する予定だ。