浪速風

時刻の決め方は

猫ものびのび。職人技で快適さを極めた「21℃住宅」
のびのびとする猫

きょうは671年、天智天皇が近江大津京に水時計「漏刻(ろうこく)」を設け、鐘を鳴らして時刻を知らせる時報を始めた故事にちなむ「時の記念日」だ。段の上から下に並べた水槽に水が流れ込むに従って動く、水面に浮かべた矢の目盛りから時を計ったといい、1千年以上前とは思えぬ仕組みに驚く。

▶だが、江戸時代に使われていたのは日の出と日没を目安にそれぞれの間を6等分する「不定時法」だ。季節によってだけでなく、一日の中でも一刻の長さは異なるが、自然に合わせた暮らし方の方が現実的だったのだろう。

▶猫は薄明薄暮性で、夕方と明け方に最も活発に活動するとされるが、わが愛猫は特に明け方派。執拗(しつよう)な早朝のご飯コールからの解放を期し、自動給餌機の朝食時間は早めにセットしているのだが、おかげで体内時計もセットされたのか、毎日30分前には大騒ぎして起こしてくれる。先人にお尋ねしたい。不定時法の時代、腹時計はどう説得されたのでしょうか。


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