プーチン氏「ウクライナ軍が反攻開始」 ダム決壊、直前に爆発か

ロシアのプーチン大統領(ロシア大統領府提供・タス=共同)
ロシアのプーチン大統領(ロシア大統領府提供・タス=共同)

ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領は9日、ウクライナ軍が準備してきた大規模な反攻作戦について「それが始まったことは確実だといえる」と述べた。その上で「ウクライナ軍は反攻で大損害を出しながら目標を達成できていない」と主張する一方、ウクライナ軍には攻撃能力がなお残っているとし、激しい戦闘は今後も続くとの見通しを示した。露南部ソチで記者団に話した。

これに先立ち、露国防省が4日以降、ウクライナ軍の反攻が開始されたとする見方を繰り返し主張していた。これに対し、ウクライナ側は「ウクライナ軍が反攻で多大な損失を被っている」とするロシアの主張は虚偽だとし、反攻に着手したことを否定している。

一方、ウクライナ南部ヘルソン州のカホフカ水力発電所のダム決壊に関し、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は9日、「米偵察衛星が決壊の直前にダムで爆発が起きたことを検知していた」と米当局者が明かしたと伝えた。ただ、米国側は、誰がダムを破壊したかや、なぜ決壊が起きたかに関して現時点で特定できていないという。

ノルウェーの地震研究所機関も、ダムが決壊した6日未明に爆発の振動を検知したと発表している。

ダムはウクライナ侵略後、露軍が占拠していた。ロシアとウクライナの双方とも「相手がダムを破壊した」と主張している。ダムはこれまでの戦闘による損傷などで自然崩壊した可能性も指摘されている。

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