米東部や中西部、南部で8日、カナダの山火事を原因とする大気汚染が続いた。前日に世界最悪レベルの汚染度だったニューヨークはやや改善したものの、南方の首都ワシントンやボルティモアで悪化した。
ワシントンでは大リーグの試合など屋外のイベントが中止され、ホワイトハウスの庭で開催予定だった行事も延期となった。バイデン大統領は8日「気候変動がもたらす影響をまざまざと示している」とする声明を発表。消防士の増派などカナダの支援要請に応じるよう政府機関に指示した。
ワシントンのバウザー市長は、市民に外出を控えるよう呼びかけ「必要がある場合はマスクを着用してほしい」と注意喚起した。
ニューヨークでは7日に街全体がもやに覆われたものの、8日は視界が回復し、青空も見えた。アダムズ市長は「状況は徐々に改善している」としながらも風の影響によって再び汚染度が上がる恐れがあると指摘した。
連邦航空局(FAA)によると、一部の空港で航空便の運航に遅れが出た。(共同)