複雑でリスクが高いとされる金融商品「仕組み債」を投資経験が浅い顧客に十分な説明をせずに販売したとして、証券取引等監視委員会は9日、千葉銀行と傘下のちばぎん証券、武蔵野銀行を行政処分するよう金融庁に勧告した。金融庁は勧告を受け、業務改善命令などの処分を検討する。
千葉銀と武蔵野銀は金融商品開発などで包括提携しており、ちばぎん証券は両行から紹介を受けた顧客に仕組み債を販売。監視委によると、投資経験の乏しい顧客に商品の複雑な仕組みやリスクに関して十分な説明を行っていなかった。
ちばぎん証券は日本証券業協会から令和2~3年に3回にわたり注意喚起を受けたことから、監視委が3年11月から検査に着手していた。
千葉銀と武蔵野銀、ちばぎん証券は9日、「勧告内容を厳粛に受け止め、改善・再発防止に取り組み、信頼回復に努める」とするコメントを発表した。