全仏テニス混合Vの加藤、ボールガールとの笑顔のツーショットに反響 

テニスの全仏オープン混合ダブルスで優勝し、トロフィーにキスする加藤未唯(左)、ティム・プッツ組=8日、パリ(AP=共同)
テニスの全仏オープン混合ダブルスで優勝し、トロフィーにキスする加藤未唯(左)、ティム・プッツ組=8日、パリ(AP=共同)

テニスの全仏オープンの混合ダブルスで8日、優勝した加藤未唯(みゆ)=ザイマックス=、ティム・プッツ(ドイツ)組。加藤は4日に行われた女子ダブルス3回戦で、ポイント間に打った球がボールガールに当たって失格となったが、優勝後にボールガールの少女とのツーショットを収めた写真を交流サイト(SNS)に投稿し、反響を呼んでいる。海外メディアからも、逆境をはねのけて優勝を果たした加藤に称賛の声が上がっている。

混合ダブルスを制した加藤だが、今大会の女子ダブルスでは自身が打った球がボールガールに直撃。加藤は「故意ではない」と主張したものの、失格となった。その後も失格処分を下した大会側の対応をめぐり、賛否が沸き起こる事態に発展した。

混合ダブルスでの優勝から一夜明けた9日、加藤は自身のツイッターを更新。「あなたが元気で、ボールガールとしてボランティア活動を続けていると聞いてうれしく思います。またお会いできるのを楽しみにしています」などと書かれた英文のメッセージとともに、ボールガールの少女と一緒に笑顔で映る加藤の姿があった。

このツイートが投稿されると、リプライ(返信)には「未唯さんのフォローが素晴らしい」「誰でも失敗はするものだけど、大事なのはその後の行動」といった声が寄せられた。

「感動のタイトル獲得」海外メディアも称賛

失意の底から一転して快挙を成し遂げた加藤を、海外メディアも相次いで取り上げている。

英紙「デイリー・メール」(電子版)は「女子ダブルスで失格となった4日後に勝利がもたらされた」と加藤の優勝を速報した。

また、スポーツ専門放送局の「EUROSPORT」(電子版)は「加藤が混合ダブルスで感動のタイトル獲得」との見出しで特集記事を掲載。「パリでここ数日間、あらゆることを経験してきた彼女にとって、この瞬間がどれほど特別なものであるかは、コートにいた誰もがすぐに理解した」と指摘し、加藤の優勝をたたえた。(浅野英介)

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